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北奥 耕一郎
写真家 旅行作家
京都市生まれ
立命館大学卒業
現代写真作家展で大賞・準大賞を受賞
個展8回開催
写真作品集「京艶」(淡交社刊)
NHK文化センターなど多くの写真教室講師を務める
Vol 15. 五〇ヶ国目の訪問
Vol 14. 最高のであい
Vol 13. 桂林の月
Vol 12. 遥かなる大西部
Vol 11. 南半球の都市
Vol 10. カリブ海クルーズ
Vol 9.  韓流
Vol 8.  タジマハール幽玄
Vol 7.  パリのクリスマス
Vol 6.  小さな紳士と淑女
Vol 5.  お昼寝・ハワイ
Vol 4.  二人だけの楽園
Vol 3.  淡雪の北京
Vol 2.  冬のナイアガラ
Vol 1.  ドロミテ街道の秋
ゆったりフォト紀行  北奥耕一郎 写真・文
Vol 4. 二人だけの楽園
神話に彩られた癒しの島バリには
旅行者をひきつけてやまない魅力があふれている
 海外撮影旅行に同行中、参加者が買物に出かけている間などに一人だけになることがある。わずか二、三時間なのだが「休暇」をもらったような気分でリラックスできる。その間もカメラは手放さないが…。

  この写真を撮影した時も旅行の最終日で全員が買物に出かけて一人だった。大型のリゾートホテル内に趣向を凝らしたプールがいくつかあり、これは洞窟を探検して出てきた二人が滝の水を浴びるという設定なのであろう。はしゃぎながら出てきた二人にカメラを向けたらなんと熱烈なキスを始めたのだ。まるで映画の一シーンを見ているようであったが激しい水に打たれながらなぜキスをするのか東洋人の私には理解できない。狩猟民族である彼らが自然を征服した喜びを表現しているのであろうか。あるいはただ二人だけになれた幸せを表しているだけなのか。
 いずれにせよ西洋人のカップルが至福の時を過ごしているのを見るとこちらの気持ちも明るくなる。旅には色々な楽しみがあり、日本人にはプールよりも買物やグルメの方に人気があるようだ。スポーツや芸術・民族舞踊など、楽園バリには世界中の旅行者をひきつけてやまない魅力があふれている。

 プールサイドを一巡して時計を見るとまだ一時間以上「休暇」があった。さてどうして過ごそうか?そうだ、部屋のテラスからの眺望を楽しもうと引き返し、ルームサービスを頼んだ。定番のミー・ゴレン(醤油味のインドネシア風焼きそば)と冷えたビール。広大な海を眺めながらのひとときの「一人だけの楽園」。五日間の同行を無事に終えた私にとってはまさに至福の時だったのである。


http://www.museum.ne.jp/kitaoku/

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