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北奥 耕一郎
写真家 旅行作家
京都市生まれ
立命館大学卒業
現代写真作家展で大賞・準大賞を受賞
個展8回開催
写真作品集「京艶」(淡交社刊)
NHK文化センターなど多くの写真教室講師を務める |
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| ゆったりフォト紀行 北奥耕一郎 写真・文 |
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| Vol 2. 冬のナイアガラ |
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寒さを我慢してもこの光景は見る価値がある
昼は男性的力強く夜はロマンチックで女性的 ―― それが冬のナイアガラの魅力だ |
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ナイアガラが凍ると聞いていたが、冬に滝の裏側に入れるとは知らなかった。カナダ滝の裏側に掘られたトンネルを通り抜けて、展望が開けたとき「おお−!」と声を上げてしまった。氷の間から地響きを上げて流れ落ちる滝が輝いて見えたのだ。これまでに見てきた日本の滝は、高さは結構あるが水量がそれほどないので凍ることを不思議に思わなかった。ところがこの滝は違う。カナダ滝は高さ五十六メートル、幅六百七十五メートル。並ぶアメリカ滝も高さ五十六メートル、幅三百二十メートルとバカでかいのだ。
とはいっても滝全部が凍るわけではない。ご覧の通り、凍るのは日陰部分で、日当たりの良い所は轟々と勢いよく流れ落ちている。スケールが大きいだけに迫力もすごい。
このような冬の滝を見にくるのはカメラ好きばかりかと思ったが、一般の観光客も来ており、滝をバックに記念写真を撮っていた。ここはいまだに人気の観光地らしく、日本人並みに写真を撮っている。凍った滝は彼らでも写したくなるのだろう。
「Look out!(危ない!)」
老婦人に叫ばれてハッとした。少しでも高い所から写そうと氷の上に登って撮影していたのだが、よく見ると滝壺まで一直線。万一滑ったらオシマイである。以前、日本の山で命拾いしたことを思い出し、注意してくれた老婦人に感謝しながら下山(?)した。
夜のライトアップに再度訪れた時はさすがに観光客はいなかった。撮影を始めて十分もするとシンシンと冷えてくる。寒さで指先の感覚が鈍くなる。無理をせずに暖房の効いた建物に入り、体を温めてから再び外に出る。ライトに照らし出された滝はロマンチックだ。
滝から北へ二十数キロの所に一九世紀のたたずまいを残している町、ナイアガラ・オン・ザ・レイクがある。開拓時代のスピリットが生き続け、文学の香りあふれる魅惑の町だ。白い息を吐きながら走る馬車に乗って町を巡ると、タイムスリップしたようだ。雪で覆われた古い町並みも風情があっていい。
冬はオフシーズンだが、雪や氷など他の季節には見られない情景をゆっくりとみることができる。料金も安いのでカメラ好きでなくても個性的な旅が好きな人にはオススメだ。
http://www.museum.ne.jp/kitaoku/
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