 |
 |
 |
 |
| |
芦田 英之
京都第二赤十字病院、臨床検査技師、京都府臨床検査技師会副会長。1957年舞鶴市生まれ、神戸常盤短期大学卒業後、京都第二赤十字病院に勤務。京都府臨床検査技師会理事を平成2年より歴任。ニックネームは勝新。 |
 |
|
 |
|
 |
|
 |
 |
 |
| |
 |
| |
 |
| Vol 1. |
月のもん(月経)から遠ざかっていくこと・・・更年期障害について |
|
 |
 |
|
|
 |
 |
 |
| 健康情報 フルフルクリニック |
 |
| Vol
1. 月のもん(月経)から遠ざかっていくこと・・・更年期障害について |
 |
今回から、フルフルweb版に健康情報の連載を担当させていただく芦田英之です。
またいろんなご意見などあれば、フルフルメールアドレスまでおたずねください。どうぞよろしくお願い致します。
■更年期障害から ドラマ「熟年離婚」に?!
さて、昨年はTVドラマで「熟年離婚」が話題になりました。女性は女性の立場で。。。男性は男性の立場でテレビを見られていたと思います。
女性は、うなずいて、「その通りや!!」男性は恐くてTVを奥さんと一緒に見ることができなかったと思います。違う部屋でこっそり見ていたのではと想像します。
なぜ熟年離婚が多いか?? あなたも胸に手を当てて考えてみませんか??
奥さんが体調の悪い時に、優しく声を掛けて「大丈夫か? しんどくないか?」とか、一度でも妻のことを気遣ったことがありますか?
更年期といわれる時期には、家庭の問題や身体の不調などから、イライラやストレスが多いものです。この時期に、夫は家庭を省みず、愛妻であったはずの妻の様子にも目をかけず、または気付いているが言葉をかけることなく・・・・・黙ってやり過ごしてしまう。これが、いつか訪れる離婚の原因になってしまうことも知らないで、と思っています。後で気がついても遅いよ、遅かったよ。お互いが相手の事を大事にせんとあかんと思います。
■他人と比較できないのが月のもん
そこで今回は、更年期について少し話してみようと思います。
更年期とは、卵巣の機能が衰え始め、女性ホルモンの分泌が急激に減少する、閉経時期の前後5年ぐらいをいい、平均閉経時期は50才なので、45〜55才の期間でしょうか。通常は1年以上、月経がない場合、閉経と判断されます。そんなん、男のあんたにいわれなくても、よくわかっている!!! ハイ。話を続けます。
女性の一生は、大きく分けると「幼少児期」「思春期」「性成熟期」「更年期」「老年期」と分けて表現できます。
さて、一番よかった時期はいつですか? 青春時代と呼ばれる思春期でしょうか?
ご主人と知り合った時でしょうか? 家庭に恵まれ家族団欒の時でしょうか?
では、いつから、面白くないと感じたでしょうか? 恋人と上手くいっていない。主人が私のことを考えていない。子どもがいうことを聞かない。自分だけのことでなく、相手が常にいていろいろと悩むわけです。まして、自分の体調が悪い時にはどうでしょうか? なんで、この人に振り回されんとアカンの?
しかし、身体は正直です。どの時期にも月経(生理)があります。月のもんは、初経(初潮)から閉経まで、女性のほぼ半生についてまわる現象です。月経が止まったり、回数が極端に減ってしまったり、月経のたびに不快な症状があると、悩みや不安が大きくなります。他人と簡単に比較できるものではなく、私は正常なのだろうか? 異常なのだろうか? と考えても結論が出るわけでもありません。家庭医学書を読むとか、また、友人に問い尋ねたりしますが、本当に安心できるものではありません。
初潮で私の経験談ですが、妹が初潮を迎えた時に、母親は「今晩は赤飯をつくる」といって晩御飯は赤飯でした。私は祭りでもないのに赤飯をつくることが疑問で、何で? と聞いたところ、「男の子は知らんでもええんや!」と怒られた経験があります。
今にして思えばですが、母親もはっきり説明するべきだと思います。
私が医療関係に進んだために、生理についても家庭ではオープンになりましたが、
何も隠すことではなく、正しい性教育が必要だと思っています。
■ホルモンバランスの崩れが更年期障害
更年期の話ですが、卵巣の機能が衰え、卵巣から分泌されているエストロゲンの量が急激に減少します。(ちょっと専門的な表現ですが・・・)
分泌量が減ると、これを感知した脳は、盛んに卵胞刺激ホルモンを分泌し、卵巣から分泌するように促します。(身体はうまくできています・・・)
卵巣にはその要求に応える力が残っていないため、エストロゲンの減少と卵胞刺激ホルモンの増加という「ホルモン分泌のバランスの乱れ」が起こってしまいます。その結果、それに伴いさまざまな症状がでてきます。
ホルモン分泌のバランスの乱れのほか、この時期に直面するであろう、子どもや、親の問題(介護)など二次的なことで、環境の変化、家庭や職場などでのストレスなども更年期障害に関連してくると思われます。
なんだか難しい話になってきましたが、とにかく、ホルモンのバランスが悪くなると思ってくださいね。
では、具体的には身体に、どんな訴えをするのでしょうか? 個人差もありますが、一般的な症状を書き並べました。
ほてり、のぼせ(ホットフラッシュ)、発汗、冷え、動悸、息切れ、むくみ、頭痛、めまい、不眠、不安感、いらいら、憂鬱、うつ状態、耳鳴り、立ちくらみ、腰痛、肩こり、関節痛、背部痛、筋肉痛、疲れやすい、食欲不振、吐き気、便秘、下痢、のどの渇き、口臭、胃もたれ、胸やけ、頻尿、残尿感、排尿痛、血尿、尿失禁、月経異常、膣乾燥感、性交痛、性欲低下、しびれ、知覚鈍麻、知覚過敏、蟻走感(蟻が体を這っているような感覚)、視力低下、皮膚の乾燥、かゆみ、しわ、くすみ。
まるで病気のデパートか総合商社ですね。しかし、これは更年期障害だけによるものではなく、他の病気にも共通する症状ですので、それぞれの症状に応じて受診したほうがよいと思います。
■貝にならない 悩まない
多くの方が訴えることの中で「いらいら」「不安感」「うつ状態」など、心に関わるものも多くあります。症状の原因が、精神的な問題にある場合には薬剤服用も専門医に相談して積極的に考えていく必要があります。
日常生活において存在感や、考え方を変えるなど、心理面から症状を軽減していくことや、趣味、ボランティア活動、適度な運動を取り入れるなど、ストレスとうまく付き合っていく方法を見つけ、心の負担を軽くしていくことが大事です。生活の中で何か打ち込めるものを持つことも重要だと思います。
そして最も大事なことは、決して「貝にならない」ことです。
「私は貝になりたい」・・・・・ではいけません。思い切って外に出てみましょう。たくさんの方とコミュニケーションを持つこともお勧めです。新しいものにチャレンジしてはどうでしょうか? そしてご家族や周囲の方が、じっくり話を聞いてあげると、気持ちが楽になり、更年期症状が緩和されることも多いので、家族は、会話の機会をできるだけ多くもつようにしていただきたいのです。
まずは、自分は病気だと決めつけないで、明るく楽しく生きていくことだけを考えて暮らしましょう。寝つかれない夜でも、いつかは眠りにつきます。この世で起きたことは、必ずこの世で解決できます。開き直ることも必要です。絶対に一人で悩まず、抱え込まず、医師や家族や友人などに相談してください。話すことが、健康への近道です。
そして私はみなさんの応援団長でいたいといつも願っています!
《資料》
月経異常について基本的な事を述べてみましょう。
初経と閉経の時期については、9才以前では早発思春期症、15才以降では晩発思春期、
18才でも初経がこない場合は原発性無月経と呼ばれています。また、閉経時期が30才代では早発閉経、55才以降月経が続いている場合は晩発閉経と呼ばれています。
周期の異常では、しょっちゅう月経のような出血がある場合は頻発月経、40日間隔と遅れがちは稀発月経、3ヶ月以上ない場合は無月経といいます。
月経血量では、レバー塊のような凝血が混じる場合は過多月経で貧血などを引き起こします、極端に少ない場合は過少月経です。
月経が8日以上続く場合は過長月経で、本当の月経ではなく無排卵性出血の場合が多いのです。月経困難症と呼ばれる生活に支障をきたす場合もあります。その症状としては、極度の月経痛、腹痛、腰痛、悪心、嘔吐など様々な症状を引き起こします。
子宮内膜症や子宮筋腫が原因となっている場合もありますので、検査の必要があり、その治療を要します。
未婚の女性が悩まされる月経困難症は、たいてい原発性、機能性の月経困難症で、中年の女性の場合は、続発性、器質性の月経困難症です。
男性の私がいうのは抵抗がありますが、出産に関して大きな要因があります。子どもさんを出産された方は、現在でも出産前のような月経痛がありますか? 出産後には子宮頚管が開口して、原発性、機能性の月経困難症は改善される場合が多いようです。抵抗があるといったのは、出産したら治るといっているのではありません。妊娠・出産のプロセスでホルモン関係のバランスが出産前とは変化すると思われます。
卵胞ホルモン(エストロゲン)は、女性ホルモンの一つで、脳から分泌される卵胞刺激ホルモンの刺激を受けて、卵巣から分泌され、乳房や性器の成熟を促し、丸みを帯びた女性らしい体をつくります。
・ 子宮に働きかけて受精卵が着床できる状態をつくる
・ 心を安定させる
・ コレステロールの増加を抑制する
・ カルシウムの形成、吸収を調節し、骨を健康に保つなど。
上記のような働きをしています。
また、黄体ホルモン(プロゲステロン)もあり、このホルモンは卵胞ホルモン(エストロゲン)が暴走しないように抑える役目をしています。
両方のホルモンが正しいリズムで分泌され、4週間の間に排卵と月経を繰り返しています。ただ、妊娠に関するためではなく、女性の心身の健康を総合的に保つという、もう一つのとても大切な役割をはたしています。特にエストロゲンは、繰り返しになりますが、骨量が減ることや、血管にコレステロールがたまりにくくしたり、脳や皮膚などの健康も保っています。男性と比べると生活習慣病といわれる動脈硬化や高血圧、脳梗塞、心筋梗塞が少ないのは、エストロゲンが分泌されているためです。しかし、このエストロゲンが閉経で分泌されなくなると、様々な症状が出てくることも理解できますよね。
月経異常についてこの二つのホルモンが大きく関与しているのです。 |
|
 |
|
 |
|
|
 |
|